(1)ダイズ①分類・種類 形態的特性(種皮色、種子形、鞘形など)で約300種以上に分類される。また収穫時期によって夏ダイズ(4~5月播種、7~8月収穫)、秋ダイズ(6~7月播種、11~12月収穫)およびその中間型に分類される。②成分 約35%のタンパク質が含まれる。アミノ酸価はリシン含量が高く,穀類とともに摂取することで補足効果が期待できる。脂質は大部分がリノール酸(50%)とオレイン酸(25%)からなる。③利用法 約80%が油脂用で,その他に食用(味噌,醤油,納豆,豆腐,枝豆用など)に利用される。またダイズレシチンは,食品の乳化剤として利用される。(2)アズキ①分類・種類 小・中粒のエリモショウズ、大粒のアカネダイナゴンなど形状の異なる品種が多く存在する。色によっても赤あずきや白あずきがあり,用途によって使い分けられている。②成分 数種のサポニンが含まれており,その合計は約0.3%である。サポニンは腸刺激作用をもつことから,便通効果が期待できる。③利用法 菓子,甘納豆など。(3)インゲンマメ マメ科に属し,豆類の中でも最北限で栽培されているマメであり,国内では,北海道が主な生産地である。①分類・種類 形態的特性(種皮、種子形、種子の大きさなど)で区別できるものと形態的なものでは区別することが困難なものなど数多くの品種(金時,うずら,大福など)が存在する。種皮色は,白,赤,黒,斑点など,種子形は,球形,楕円,腎臓形などに分類される。また用途によって若さや用,完熟用,むき実用に大別される。②成分 主成分は,炭水化物とタンパク質である。約60%の炭水化物を含み,その30~40%がデンプンである。タンパク質は約20%含まれる。脂質は約2%と少ないがビタミンB群,カリウムなどの無機質を多く含む。また種皮には,大量の食物繊維を含む。他に特殊成分として有毒な青酸配糖体であるファゼオルナチンを含む。③利用法 煮豆,あんおよび甘納豆に利用される金時類や,高級白あんおよび甘納豆に利用される大福,白金時などがある。